本当に大切なのは、「どんなふうに働きたいか」。リファラル採用の「リアル」

昨今、採用の新たな形として注目が集まる「リファラル採用」。社員から自社の社風や価値観と近い人を推薦してもらうことで、より企業文化とマッチした人材の採用が期待されています。

日本でもベンチャー企業を中心にリファラル採用が実施され、SNS時代に適した採用手法の一つとなっています。リクルートキャリアでも2015年秋から公式に導入され、新たに多くの社員が入社。今回は、実際にリファラル採用によって転職を果たした社員と、彼女を取り巻く仲間たちの言葉から、「リファラル採用のリアル」を紐解きます。

 

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阿部汐里(あべ・しおり。写真左)

 営業

中途メディア事業本部 営業統括部 営業3部 1グループ

 

遠藤季奈(えんどう・きな。写真中央)

リクルーティングアドバイザー

エージェント事業本部 第一エージェントサービス統括部

コンシューマサービス営業2部 3グループ

 

山田明(やまだ・あきら。写真右)

キャリア採用担当

アドミニストレーション総括室 人事部 キャリア採用グループ

 

大学時代から苦楽をともに。社会人になっても「心を打ち明けられる親友」

 

――二人が知り合ったきっかけは?

 

阿部 私と季奈が同じ大学で、同じダンスサークルだったんです。2年生の時に学年から代表者4名を選ぶんですけど、私たちはそのうちの二人で。300名くらいのインカレサークルだったので、まとめるのも大変だったんです(笑)だから、「親友」ですよね。家の最寄駅も隣同士で、就活も一緒に情報交換しながら、私の家に5人くらいで集まって、一斉にES(エントリーシート)書いてました。

 

遠藤 面接対策もやったよね。「志望動機を教えてください」とか、声出して(笑)

 

阿部 みんな志望業界はバラバラだったけど、いい意味で高めあいながら就活してましたね。

 

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――そして阿部さんはリクルートキャリアへ、遠藤さんは洋菓子メーカーへ就職したんですね。志望通りだったのですか?

 

阿部 私がリクルートキャリアを受けたのはたまたまだったんですけど、選考を受けているうちに、本当にいい社員さんたちが楽しそうに働いているなぁ、と思って。最終的には「人」で決めました。

 

遠藤 私は就活中、軸がブレブレで……。でも、人と接することが好きだなと思って、接客・サービス系の会社を受けて、内定をもらった2社のうちの一つが、前職でした。洋菓子って、家族の団らんやお祝いごとに購入されるじゃないですか。そういう日常のシーンで喜んでもらえたらうれしいなぁ、と思って入社を決めたんです。

 

――それぞれ仕事が始まると、忙しくなって疎遠になってしまうこともありますが、お二人はいかがでしたか?

 

遠藤 結構頻繁にやり取りしてましたね。家も近いので、「あ、今日ほんとムリだ。飲みに行こう」みたいな感じで(笑)忙しくても、なんとか時間を作って会っていました。

 

阿部 特に仕事について、適宜LINEで報告もしてくれたんですけど、話を聞けば聞くほど、「もったいないなぁ」と思っていたんです。季奈と私は似ているところがあって、価値観も近い。物事を進めるときに、ちゃんと課題を捉えたうえで、より良くするためにはどうすればいいか、自分で考えて行動するほうなんです。自分がちょっと苦しい思いをしたとしても、黙っていられないというか。だから、当時の職場では、彼女の良さが活かせていないな、って。

 

 

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――遠藤さんは前職でどんな悩みに直面していたのですか?

 

遠藤 2015年4月に入社し、前職の会社では店舗配属されました。当時はなかなか休めないし、人手も足りなくて……現場が辛くて辞める人が多くて。でも、私は店長を経験してから、本社に異動することになったんです。呼ばれたからには、現場をもっと変えていきたい、もっと働きやすい環境にしたいと思って、上司にも訴えたんですけど……本社の人たちは、現場のことを全然見てくれなかった。「もっとこうすればいいと思いませんか?」と話してみると、「そうだね」と同意はしてくれるけど、動こうとはしてくれなくて。本部長にも話をしたんですけど、状況は変わりませんでした。ここで、何年かがんばってみてもいいのかもしれないけど、果たして変えられるんだろうか、それって私がやりたかったことなんだろうか……と考えこんでしまったんです。

 

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初めての面談では「今の会社でもう少しがんばってみたら?」

 

――阿部さんが遠藤さんをリクルートキャリアへ誘ったのは、その頃ですか?

 

阿部 いえ、実はその前にも一度声をかけていたんです。当社がリファラル採用を積極的にはじめた2015年9月のタイミングで、「ちょっと話聞いてみない?」って。

 

遠藤 その時は店長になって半年くらいだったので、まだ他の会社に転職することはイメージできていなかったんです。とはいえ、土日が休めないのも、あまり趣味に割く時間がなくて辛いとか、スタッフとのコミュニケーションなど悩みはあったので、当時のリクルートキャリアの採用担当の方に話を聞いてもらいました。すると、「なかなかこの歳で『店長』なんてできないから、すごく良い経験になるだろうし、もうちょっとがんばってみたら?」と言ってもらえたんです。

 

阿部 季奈から「今の会社でもうちょっとがんばりなよ、って言われた」って聞いて、いい意味で「へー、そういうフィードバックをするんだ」って思ったんです。私もあとで採用担当に話を聞いてみたのですが、「すごくいい子だったし、うちに来てくれるといいなと思ったけど、もう少し今の会社にいたほうがキャリア的にも彼女のためになるはず」と言われて。ちゃんと季奈のことを考えてくれてたんだ、と思いました。

 

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――阿部さんが遠藤さんを誘ったのには、どんな思いがあったのですか?

 

阿部 やっぱり、上司に意見するって、なかなかできないことだと思うんですけど、それを実際にやってみせている行動力はすごいなと思っていて。うちの会社なら、上司に対してもフラットに意見を言えますし、意志を持って行動することはどんどん応援してもらえるので、季奈にも合うんじゃないかと思ったんです。やっぱり、私と価値観が似ていますし、私が今ここでがんばれているんだから、彼女も大丈夫なんじゃないか、って。

 

――「大切な親友に自分が勤める会社を薦める」って、自分自身が満足して働けている、ということですもんね。

 

阿部 私も今、企業の採用をお手伝いしているんですけど、やはり、リファラル採用は従業員満足度(ES)が高い企業でなければ、難しいですね。当社は、周りの先輩や同僚を見ていても、ESは高いなと感じるし、私自身、会社の人たちが本当に好きなんですよね。ただ、働くうえでの目標は高いところにありますから、しんどい部分もないわけではない。でも「しんどい」って、「この人がいるからがんばれる」「この会社が好きだからがんばれる」って思えるからこそ、弱音を吐けるってことだと思います。私もその環境を楽しめていて。だから、「うちの会社に季奈を任せても大丈夫だな」って思えたんです。

 

学生時代の「ストリートダンス」が結んだ縁

――そして、2回目の面談に進んだわけですね。

 

遠藤 はい。それが2017年の3月だから、約1年半ぶりの面談でした。やっぱり1回目の時点では、「この会社ではこれだけのことをがんばりました」とは言いきれなかったんですよね。でも1年間店長として店舗運営して、本社に行ってからも自分なりに取り組んで、働くうえで大切にしたいことが定まってきたんです。私はもっと、仕事を「やり切り」たかった。やるべき仕事がまだ残っているのに、社員さんは定時でサッサと帰ってしまう。もっと本気で仕事に取り組む人たちと働きたい、と思ったんです。

 

――2回目からは、山田さんが人事として採用を担当することになったんですよね。

 

山田 そうですね。もともと僕と汐里が同期で、学生時代に僕もダンスをやってたんですよ。ストリートダンスのチームに所属していて。遠藤さんが所属していたチームは結構有名だったので、大会などで何度か観たことはあったんです。

 

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遠藤 なので、初対面でもダンス話で盛り上がって、採用についても親身になって相談に乗ってもらいました。

 

――面談から選考まではどのように進んでいったのですか。

 

山田 まず、汐里の上司にあたる品田部長(品田澄子。リクナビNEXT 営業部の部長)と面談をしてもらいました。

 

遠藤 面談といっても部長クラスの方と会うので、ほぼ「面接」だと思って受けたのですが、重たい空気はほとんどなくて。今までどんな仕事をしてきて、なぜ転職したいと思ったのか。これからどうしていきたいのか……。純粋にキャリア相談をさせてもらいました。当時働いていた環境もお伝えして、「きっと、今のままでもあなたならがんばれると思うけど、転職してもやっていけるんじゃない? あとは自分の気持ち次第だね」とおっしゃっていただいて。

 

山田 僕がその後、品田部長と話してみると、「めっちゃいい子だね!」という感触でした。ただ、やはり本人の気持ちが大事だという共通認識だったので、慎重に選考を進めた形です。

 

阿部 品田部長も「本当、汐里みたいだね! 受けてくれたらうれしいなあ(笑)」って話してくれました。

 

遠藤 私もとても楽しくお話しできたので、やっぱりリファラル採用を受けてみることにしたんです。

 

山田 それから、遠藤さんには面接を受けていただきました。そこでかなり具体的な話になって、最終面接の翌日には内定通知をさせてもらいました。

 

遠藤 実は、リファラル採用とは別に、リクルートエージェント経由で何社か転職活動をしていたんです。でも、本業の仕事もだんだん忙しくなってしまって、結局リファラル採用一本になって。もしこの会社がダメだったら、今の会社でがんばろうと思った矢先、内定の連絡をいただいたんです。

 

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入社後のギャップは感じない。「本当に働くことが好きなんだ!」

 

――今、実際に働いてみていかがですか。

 

遠藤 一言で言えば、楽しいです。本当に転職してよかったな、って。私、納得しないと前に進めない性格なんですけど、理不尽なことが嫌いで、上司にもすぐ言っちゃう。前職では全然相手にしてもらえなかったけど、今の職場ではみなさん、耳を傾けて、真剣に対応してもらえるので、本当にありがたいです。

 

阿部 本当に今、元気そうだもんね。

 

山田 通常の採用だと、どうしても「採用側」「志望者側」みたいな関係性になってしまいがちですけど、リファラル採用って、もともと知っている人や友人から、率直な情報が得られるので、入社後のミスマッチは少ないんじゃないかと思います。

 

遠藤 入社してから全然ギャップはありませんでしたね。汐里から「うちの会社はみんな、働くのが好きなんだ」って聞いてはいたけど、本当に心から好きなんだな、って実感したくらい(笑)私もそうだから、すんなり馴染めましたね。

 

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――今の仕事のやりがいは?

 

遠藤 まだ入社して半年ですけど、お客様から頼りにしていただける機会も増えてきて。私が担当している中小企業のお客様は、やはりなかなか採用に至らなくて悩んでいる方が多いんです。そこに私が入りこむことで採用成果が上がって、喜んでいただけるのが本当に嬉しいです。担当する会社もどんどん増えてきたので、自分の時間のやりくりや、スムーズに仕事を進めるための引き継ぎとか、まだまだなところがあります。目の前にいる人事担当の方一人ひとりを助けていきたいですし、全力で向き合っていきたいなと思います。

 

阿部 そういえば、季奈がうちに入社して、こんなふうに改めて仕事の話を聞くのは初めてかも。なんか、成長してるね。

 

山田 なんだか「お母さん目線」みたい(笑)

 

阿部 プライベートでは全然仕事の話しないもんね。

 

遠藤 仕事の悩みがなくなったから、キャリアプランはもう大丈夫だもん。これからは「ライフプラン」だね(笑)